BIGYUKI@Billboad Live TOKYO (2021.10.6)

明らかなボルテージの高まり


(Universal Music JAPANより)


(Youtubeより)

4年振りの(フル)ニュー・アルバム
『Neon Chapter』が
10月13日にリリースされるのを前に
ビルボードライブ東京、大阪、横浜で開催された
BIGYUKI氏のライブ。

私は初日の東京の2ndに。
それはもう気合を入れて、最前列に。

お酒も進みます。
これはカクテルなのに13%もある
「MOON LIGHT」。
なんせ勢いがつきます笑
そのせいもあってか?
序盤から涙が止まりません。

彼の演奏は、前回来日時の2021年3月の
コットンクラブの時より
ボルテージが高まっていることは明らかでした。

表情、新たなチャレンジの熱気、演奏の力強さ、
MCの陽気さ・・・

やはりライブで見てこそ感じる空気が
そこにはありました。

新たなチャレンジにグッときた、チャーチという礎

「新たなチャレンジ」というボコーダーの
使用によって感じたのは、
この方がアメリカでミュージシャンとして
やっていく礎となったであろう
チャーチのスピリットでした。

コロナ禍という逆境によって
より強まったミュージシャンシップ。
乗り越えたからこそある解放、
そして新たなチャレンジ。

クラシックピアノ出身で、
ブラックミュージックなど
演奏してこなかった彼が
ボストンのチャーチで
演奏をひたむきに続ける中、
黒人男性から言われた
「君は私たちの音楽を獲得しつつある。
これからも続けてほしい」
という使命感をもたらす言葉。

ミュージシャンとしてこれほど嬉しく、
使命感のある言葉も珍しいでしょう。

彼のミュージシャンシップの礎であろう
チャーチというスピリットを
進歩する演奏や機器の中で開花させる
現場を見た感があり、
とてもグッときたのでした。

これは少し前、2020年5月。
NYがコロナ禍の深刻さの真っただ中の時
彼の自宅から発信した映像です。

(Youtubeより)

もちろんこの演奏もすばらしいのですが、
今回の日本でのライブツアーは、
この時の演奏よりも、はるかに解き放たれたというか、
のびのびと演奏しているように感じました。

ライブやミュージカルなどのステージが
戻ってきて、
コロナ禍の収束がだいぶ現実になっている
NYで生活しているBIGYUKI氏ゆえ
その移り変わりをダイレクトに感じ、
エネルギーとして吸収しているのでしょう。

「こんなに解放されて演奏するのは初」
というMCにもあったように
この方は、自分の声という新たなファクターも
ごった煮にして
どんどんと解放へ向かうんでしょうね。
私もそういう演奏が見たいです。

打鍵強っ!チャーチあがりならば当然なのが頼もしい

ちなみに、この方、とても力強い
打鍵なのですよね。
(チャーチ出身のミュージシャンは
音がデカいのが当然なんだそう)

時折聞いたことのない「キーン」という音が
聞こえるように感じます。

Steinway&Sonsのピアノも
こんなに強く打鍵されるとは
想定していなかったのでは・・
しかもボコーダーを多用した
キーボードと双璧で同時に使われる、
だなんて。ああ。

この数日後、偶然同じピアノを
弾いているプロのクラシックの方の
演奏を聴いたのですが、
何と言うか別の生き物という感じがしました。

どっちも正しいのでしょう。
名楽器は懐がきっとすごく深いから。

優れたミュージシャン
(にかぎらず、時代を拓く人)は
想定されていない組み合わせで
新たな価値の光をもたらす人なんでしょう。

これからをみすえて

見られて本当に良かったライブでした。
そして、毎回思いますが
やはり、NYの気取らないライブハウスなどで、
バンドセットで彼の演奏を見てみたいですね。

気取らず、ワイワイと声をあげながら。
そう遠くはない未来のような気もしています。

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