MOVIE REPORT「ベル―シ」
映画を超える波乱万丈ぶりが愛おしくも哀しい
稀代のエンターテイナー、ジョン・ベル―シの
人間的側面にせまった
すぐれたドキュメンタリーです。
私は日曜昼回で見ましたが、
意外と女性が多かった印象。
最近は星野源氏やお笑い芸人のこがけん氏も
ブルースブラザーズ好きを公言しているので
おそらく従来だと「一部の音楽好きの男性」
しか反応しなそうな本作も
だいぶいろんな層が見ているのかもしれず
よいことだと思いました。
ジョン・べルーシの豊かな表情、巧みな演技、
演奏、猪突猛進さ、そして、愛する妻への
繊細な心丸出しの手紙には強く引き込まれます。
人を笑わせる陽気なエンターテイナーでありながら
その心のうちは対照的。
エゴや劣等感、自分をすり減らす向上心などの
闇が丁寧に描写されていました。
「ブルース・ブラザーズ」のジェイクが
あまりにもおなじみですが
(ちなみに「ブルース・ブラザーズ」、
amazon primeでも見られるのですね!)
それを地でいきながら
はるかに奇抜で、複雑で、波乱万丈な人生を
歩んだジョン・ベル―シ。
彼がは目立ってそうだっただけで、
人間はだれしも多面的で、複雑で、
いろんな面を見せたり、見せなかったりして
傷つけたり、傷つけられたりしているんだろうな
なんて感じました。
そしてもちろん、音楽好き必見!
彼の音楽的才能もいかんなく発揮されている良作です。
ジョー・コッカ―をまねたステージも圧巻。
ジョン・ベル―シ、声良いですね。。
パロディステージにしては質が良すぎて、
それがまた上質なギャグになっているのでした。
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